「商標」とは、提供する商品やサービスを他社と区別するために使うネーミングやロゴのことです。
「アップル」や「コカ・コーラ」のように、ブランドの顔となり、消費者に対して品質や信頼を保証する役割を果たします。
すべての企業活動に関係するものであり、特にスタートアップ企業にとっては、自社を差別化し、消費者にとって馴染みやすく、口コミで広がるためにも重要です。
― 商標調査
ネーミングやロゴが決まったら、まず商標調査を行うことが不可欠です。使用予定の商標が既に他社に登録されている場合、差止請求や損害賠償請求の対象になる可能性があります。
調査を通じてこうしたリスクを軽減し、使用可能な商標であるかを確認できます。
― 商標調査だけでは不十分?
しかし商標調査だけを行っても、商標登録をしなければ自社のブランドを確実に守ることはできません。
例えば、以下のようなことが考えられます。
Case1
新しいAIサービスを発表する前に商標出願を怠り、プレスリリース後に他社に先に商標登録され、そのサービス名を変更するか、高額の使用料を支払うことが要求されたケース。
Case2
口コミで評判になりAmazonでヒット商品となったものの、模倣業者が現れ、質の悪い似た商品名の商品が流通し、売上が減少し、品質に関する悪評が広まったケース。
また、商標権を取得していないことで信用が得られず、取引が成立しないこともあります。海外では、商標登録されていない商品をディストリビューターが扱わないこともあります。