スタートアップ関連NEWS

スタートアップ関連NEWS

「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ」が公表される

2024.07.01

内閣府は2024年5月28日、生成AIと知的財産保護のあり方を検討する「AI時代の知的財産権検討会」の中間とりまとめを公表しました。
近時、生成AIによる著作物等の利用に関して、クリエーターなど知的財産権を保有する者からは、法規制の対象とすべきだという主張がなされているところです。
 
知的財産戦略本部では、生成AIと知的財産権等との関係をめぐる課題への対応について、関係省庁における整理等を踏まえつつ、議論を行ってきておりました。
そこでは、データ入力などの学習段階と、生成物を出力する生成・利用段階にわけて検討したうえで、意匠法や商標法、不正競争防止法において、学習段階は原則規制の対象にならないと明記しています。
また、著作権法に関しても、学習段階では原則として侵害は発生しないとしていますが、創作的表現をそのまま出力する目的で学習させるなどする場合は規制の対象となることがあるとの指摘を行っています。
 
検討会では、上記知財権による規制の問題にととまらず、生成AIをめぐる現状、基本的視点、生成AIと知財をめぐる懸念・リスクへの対応方策、AI技術の進展を踏まえた発明の保護の在り方等について幅広い議論を行っています。
ただ、中間とりまとめというタイトルが表しているように生成AI技術の急速な発展への対応という意味では、まだその検討は途上にあるように思えます。